ベトナムにオフショア開発センターを設立する方法とは？

ベトナムにオフショア開発センターを設立する方法とは？

オフショア開発センター（ODC）は、従来の社内開発チームと比較してわずかなコストで グローバルな才能を活用したいと考える企業にとって、近年ますます人気が高まっていま す。ODCによって、より多くの開発者、特定の技術や産業分野での専門知識へのアクセス が可能になります。

驚くべきことに、Covid-19の流行のピーク時やその後も、ベトナムはオフショアソフトウ ェア開発サービスにおけるアジアのホットスポットとしての地位を確立しています。 Statistaが発表したベトナムのソフトウェア産業の収益に関するレポート（2016年～2020 年）によると、ベトナムは2020年に総収益が54億4000万ドルに達し、前年比5億ドル増と なりました。その結果、米国、欧州、オーストラリア、シンガポールの企業は、オフショ ア開発センターを設立するための戦略的パートナーとして、ベトナムに注目するようにな ってきています。本記事では、ベトナムで効率的なオフショア開発センターを設立するた めに必要なチェックリストを簡潔に紹介します。

オフショア開発センター（ODC）とは？ オフショア開発センター（ODC）とは、社内のコストや作業量を削減するために、他国に 設置するソフトウェア開発センターのことです。オフショア開発センターは、通常、イン ド、中国、フィリピン、ベトナムなど、生活費の安い国に設置されます。さらに、これら の国には政治的安定性があり、ODCのソフトウェアプロセスを開発・統合するためのリソ ースがあります。

オフショア開発センターモデル（ODCモデル） 一般的なODCの主な利点は、柔軟性と拡張性です。ゼロから構築するソリューションや既 存のアプリケーションのアップデートが必要な場合、追加のリソースを個別に契約した り、コアチームに追加したりすることができます。また、このモデルのオフショア開発セ ンターは、継続的なメンテナンスとサポートにも適しています。

ODCの代表的な役割は以下の通りです。 プロジェクトマネージャ お客様のニーズと課題を理解・評価し、各プロジェクトで期待に応えられるようにしま す。5～20名のオフショア開発者チームを管理し、通常、リード開発者またはデリバリ ー・マネージャの役割を担います。

上級エンジニア ビジネス要件を理解・解決することのできる、2～5名のオフショア開発者チームを管理す るエンジニアです。主にアプリケーションアーキテクチャの設計とコアモジュールの構築 を担当します。通常、関連する技術分野で5～8年の経験を有するエンジニアが多いです。

中級・初級エンジニア 仕様書に沿って高品質のソフトウェアを提供するエンジニアです。多くのメンバーはEメ ールやインスタントメッセージで、英語でのコミュニケーションが可能です。中級エンジ ニアは3～5年、初級エンジニアは1～3年の経験を持っています。

ベトナムにオフショア開発センターを設立するには？ ベトナムは、多くのODCサービスを提供する企業と、世界中の企業が協力して設立された ODCが多くある地域の一つです。そのため、オフショア開発が初めての場合、ベトナムで のODCの設立はいくつかの課題を乗り越える必要がありますが、思ったほど難しいもので はありません。ベトナムのODCサービスを最大限に活用するために、オフショア開発チー ムをより効率的に立ち上げるためのチェックリストを以下に示します。

1.要件に最適なODCモデルの決定 ベトナムにODCを設立する前に、お客様の要件と目的を考慮し、どのODCモデルがお客様 のビジネスプロセスに最も適しているかを決定します。ODCサービスは、大きく2つのモ デルに分けられ、それぞれ目的に応じて使い分けることができます。

マネージドODCサービス BOT (Build-Operate-Transfer/構築-運営-移管）サービス

マネージドODCサービス ベトナムのODCの運営とサービスの全部または一部をアウトソーシングするお客様向けの ODCモデルです。このモデルでは、お客様の代わりに遠隔地のサービスを提供する企業が ODCを構築します。その企業は、ODCのスタッフ配置、管理、運営に全責任を負います。 顧客はプロジェクトを完成させることだけに責任を負います。その結果、このODCモデル は、企業がコアコンピタンスに集中し、リスクを低減し、オフショアチーム（またはサー ビス）の品質を向上させ、全体コストを削減することを可能にします。BOT（Build-Operate-Transfer/構築-運営-移管）サービス BOTモデルは、ODCでよく使われるモデルです。この方式では、お客様はアウトソーシン グ会社と契約し、お客様のODCを一から構築します。そして、完成したODCの所有権は、 ベトナムODCのサービスプロバイダーがお客様に譲渡します。このODCモデルは、開発サ イクルを「構築」「運用」「移管」の3つのフェーズに分けて考えると、コンセプトが理 解しやすいと思います。

2.立地条件 お客様のニーズと期待に応える立地選びが必要です。ホーチミン市は、ベトナムODCを設 立するのに最適なロケーションです。ベトナム最大の都市であり、多くのIT人材が集ま り、交通や物流が便利で、物価が安く、資源やインフラが充実しています。

3.パフォーマンスの監視とフィードバック チェックリストも残りわずかとなりましたが、これがオフショア開発センター設立の最後 にして最大のステップです。定期的にODCチームのパフォーマンスを監視し、仕事の質を 向上させるためのフィードバックを提供する必要があります。そうすることで、ODCが期 待通りの成果を上げているかどうかを確認することができます。また、潜在的な問題を早 期に発見し、迅速に解決することができます。これは一目見ただけで評価できるものでは なく、ODCチームのパフォーマンスを正確に把握するためのレポートが必要です。ODCを 提供する企業は、プロジェクトマネージャに定期的に進捗状況を報告する必要がありま す。この報告書は詳細かつ分かりやすいものであるべきです。また、主要業績評価指標 (KPI)や測定基準も記載されているため、彼らの仕事の質を正確に把握することができま す。

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